一昨日、東海の未亡人DさんにLINEをした。
彼女は娘さんの年子のお子さんたちのお世話にGW前から行っていた。
どうしているかなと思ってLINEして、電話もして話した。
胃腸炎を起こし、娘さん一家4人とも倒れてしまったらしい。
そこへ救世主のように颯爽と行ったはいいけど、自分も胃腸炎をもらい・・
散々な5月だったということ。私も虫刺されなどで、散歩すらままならなかった。
お互いに、諸事情で散歩も数千歩(私は4000歩マックス)しか歩けないね、と。
そんな話しをして電話を切った後、再度DさんからLINEがきた。
「白居易の『閑行』を読んでみてください。『閑行』がいちばん好きです。
3000歩でもいいさ、って白居易は言うと思います」
「閑行」なんて知らなかった。「長恨歌」は高校時代習った記憶はある・・
確か「比翼連理」の言葉の元になった、玄宗皇帝が楊貴妃に語ったと
言われている一節が入った詩だったよね。
「傾国の美女」という言葉もその頃知った、高校時代。
「閑行」をググってみて、唐の時代の優秀な先人の詩「閑行」を見つけた。
以下、カクヨムから
閑行
五十年來思慮熟 忙人應未勝閑人 林園傲逸眞成貴 衣食單疏不是貧
専掌図書無過地 遍尋山水自由身 儻年七十猶強健 尚得閑行十五春
ゆっくりのんびりと散歩する。
五十年も生きていれば、思慮も熟すものだ。
多忙な人が、暇な人に勝ることなどはない。
自然に好き放題に生きることこそが、貴い。
衣食が粗末であることは、貧しいことではない。
今の仕事は図書の管理に限定されているから、特に過ちには関与しない。
山水を自由に訪ね歩く自由の身だ。
もし七十まで元気であるならば、気ままに、あと十五回の春に散歩ができる。
○大和元年(827)、長安の作。
○秘書監の仕事は、朝廷の図書を管理する、いわば閑職。つまり陰謀渦巻く政治とは無関係にして気楽である。ただ「過ちには関与しない」と書いてあることから、白楽天自身は「政治の世界」を不穏なものとして、恐れているのだと思う。
とにかく、命をかけた足の引っ張り合いの世界なのだから。
白居易(白楽天)は、唐の時代の官僚だったが、左遷された。
その頃の境地を書いたのが「閑行」らしい。
当時50年も生きているなんて凄いことだが、今の80歳くらいだろうか。
2節目の「忙人應未勝閑人」 多忙な人が、暇な人に勝ることなどはない
この解釈は秀逸ではないか!?
忙しくしている人より暇を持て余している人が勝っているなんて!
まさしくシニアになって閑居している人向けの応援のお言葉。
そして、「自然に好き放題に生きることこそが、貴い」なんて
言ってもらえたら、私のようなクズでも貴いのだと錯覚する。
現代では本物のクズかもしれないけれど・・う~ん。
Dさんは、教科書で習わなかった漢文まで学んでいる、好きなんだね。
私もこの「閑行」を知って、白居易が好きになった。
自由の身だから、散歩に出るのもよし、気ままにゆっくりとだ。
だから、Dさんは私が3000歩しか歩けないことを言っても、
「3000歩でもいい、ゆっくり歩いて、気ままで」と教えてくれたのだ。
有り難い、知識は武器になる。
漢文すら適当に解釈して、自分を正当化する道具にできるのだ。
高校時代は漢文は好きで一生懸命勉強した。
しかし、教科書の範囲内と模試の範囲内だけだった私。
何故か、日本の「古典・古文」は嫌いだった。
あまりにも現代語とかけ離れていて、読みにくいったらなかったな。
Dさんは色々なものに興味があるようで、韓流ドラマもそうだが、
ハングルもやっていたし、今はスペイン語講座に通い始めたらしい。
私はハングルも挫折、韓流ドラマもどうも病気のトラウマになった。
今は、食の見直し、「漢方と薬膳」を少し勉強しようか考え中。
もうすぐ、手術のための事前ドレナージ入院が決まる。
色々なことが終わってから、何かまた勉強を始めたい。
「漢詩」もいいかもしれない。
白居易に習い、自然に好き放題に生きようと、Dさんと決めた今日この頃。
拙い日記をお読みいただき有り難うございます。感謝いたしますm(__)m
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