先月の酷い蜂窩織炎を起こした時も、熱が下がってからMさんに電話しました。
あの高熱と足の赤発、恐ろしい1週間がまた始まる絶望感すら感じる時間。
それをわかってくれるのは、同じ病を抱えている友人だけなんです。
同病者にはわかってもらえる Mさんは頼れる先輩
なかなか治りが遅くて、気持ちも落ち込んでいる時にも、またMさんに電話していました。
今回の炎症は、熱も39.6℃まで上がったので、本来なら「入院適応」だったかもしれません💦
入院して、点滴で抗生物質を注入するほうが、早くスッキリ治ったかもしれないと思いました。
でも、夜中に救急車を呼ぶことは、ちょっとできませんでした。
そんな不安な気持ちと、スッキリ戻っていない体調でつい声をききたくなるんです。
82歳になったMさんは生涯独身を貫き、今も生粋の「おひとりさま」。
私とは、年季も違う、筋金入りの「1人暮らし」なんです。
それでも、明るいこと、声が大きいこと、何にでも興味がありよくニュースも知っていることには驚きも。
韓流ドラマも昔から見ているし、先月初めにヒョンビンが来日していたことも知ってました笑笑
蜂窩織炎は「とにかく薬を飲んで、患部を冷やす」「冷えピタシートを買っておいて、冷蔵庫に常備よ」とアドバイスも。
歳は私のほうが若いけど、生活の質は断然Mさんのほうがいいんです。元気に動けます。
それでも、平日はやっぱり病院通いは多い。
丸コロ体型だから、生活習慣病の薬も飲んでるし、膝や手の指では整形外科にも通っているそう。
定年まで勤めあげた会社の後輩たちからも慕われて、仲間も多いMさん。
彼女のような性格だったら、誰もが好きになるはず。気さくで、嘘が全くない、とにかく明るい女性。
オシャレも気にしてるけど、断捨離で若い頃の服も随分捨てたとか。
そして、長年住んでいる場所も、大学病院近くと運までいいんです。
彼女は古いアパートが壊されるから、近くの新しいアパートに引っ越してから、蜂窩織炎を起こさなくなりました。
彼女は虫刺されから蜂窩織炎を起こすタイプでした。古いアパートにはダニや蚊が多かったのです。
アパートの草引きなども、率先してやって、虫に刺されるという人の良さが仇になっていました。
今は病院通いはあるけど、スマホデビユーもして、気持ちも見た目も10歳くらい若いMさんです。
「恩送り」の考え方を学ぶ 素敵な巡り合い
私が今回の炎症が長引き弱気になって電話で話していた時でした。
「この歳で、しょっちゅう蜂窩織炎を起こしていて、この先が思いやられるわぁ・・」と私。
そしたらMさんは「まだまだ、あなたの歳では先があるんだから、そんなことは考えないこと!私の歳になったら、もう先のことを考えてもどうしようもないからね」と。
「だから、とにかく今日1日、今日1日と考えて生きているのよ」
「いやぁ、大丈夫ですよ、お母さんも101歳で大往生だったでしょ。Mさんも大丈夫!」と私
「私はあなたや会社の後輩から、かえって若い元気をもらっているのよ。お互いさまよ」とMさん。
そして「私は50代で病気をして、いろんな人にお世話になったのよ。1人だから、ホントにいろんな人がお世話をしてくれてね」とMさん。
「だから、そのあと思ったよ。その時にお世話になった人達には恩を返せないかもしれない。けど、これから出会う人にその恩を返していけばいいんだってね、恩送りだね」
それを聞いて、私は「なるほど、そうかもしれない。恩を受けた人には返せなくても、違う誰かにその恩を返していけばいいんだ」と思いました。
彼女に出会ったことで、私はすでに明らかに「陽の何か」をいただいています。
そして、Mさんも子宮体がんという大病をして、大きな「気づき」があったんだなぁとも思いました。
なんでMさんみたいないい人が、結婚して子孫を残していないのか?が不思議でした。
その言葉は私の中にズンと残りました。「恩送り」 英語では「ペイ・フォワード」と言うんですね。
そうです、人は生きていると誰かのお世話になったり、お世話をしたりしますよね。
私のような身体では、お世話になることばかりが増えてしまっていますけど💦
私も病気になって、夫を亡くして、お世話になった方々がたくさんいます。
病院の先生や看護師さん、父母や妹夫婦、その他お友達、たくさんの人にお世話になってきました。
その方達には直接は恩を返せているかと言えば「NO」です。
だから、私もMさんの生き方を習い、今後に出会う方々に今まで私が受けた「恩」をお返ししていくつもりです。
こんな素晴らしい先輩に出会えたのも、同病を発症したリンパ浮腫という後遺症のゆえかも。
人生、何が良くて、何が悪いか? それは本当にわからないものです。
これからは私も「恩送り」を実践していきたいと胸に刻みました。
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