子どもは母親の「狂気」の教育熱を受けることもある
土曜日のE子さんとのなが~い話しの中で、子どもへの教育についても話す流れになりました。
私たちは、お互いに自分の学歴というか、勉強をしてこなかったことが劣等感になってたんでしょう。
子どもたちには、自分をはるかに超えてもらいたい、幸せになってもらいたいという希望がありました。
私は息子が産まれてから、数か月でドッツカードなるものを試し始めました。
それが、今も七田式として、楽天やAmazonに売っているのを発見して、驚きました~~!
今もやはり教育熱心な親は存在するのですね。今のほうがもっとかな、ある意味では。
うちは、多分、出始めの頃の、七田式ではない、ただのドッツカードを使いました。
白地に赤い丸がランダムにたくさん描かれているだけのシンプルなものでした。
これは、正直うちの息子にはあまり効果はありませんでした。
なにせ、息子はアメリカへ連れて行く2歳10か月くらいまで、日本語もおぼつかなかったのです。
しかし、効果のあるお子さんもたくさんいらっしゃることは、申し上げておきたいことです。
言葉も遅かった息子は「まさか自閉症では?」と少し心配しました。
それでもめげない私、公文式のプリントをアメリカまで持って行くことを許可していただきました。
そんな日本語もおぼつかない子をアメリカのモンテッソーリのプレスクールに入れました。
何もわからないまま、泣きわめく息子から逃げ去るように、預けた日のこと。
ありありと覚えています。今思っても可哀そうだったなぁと。
2年後、わずかに覚えていた英語も、帰国して、すぐ九州弁になってしまいました~笑笑
幼稚園では、公文式、スイミングに通わせ、ピアノは先生に来ていただいていました。
今さらながら、教育熱は熱々だったのですね。
環境で子どもは変えられると信じ込んでいました。幼い親でしたね。
スイミングは、75m泳げるようになったところで、ひどい中耳炎発症。諦めました。
ピアノには息子はすごい才能を見せてくれ、彼の弾く曲を聴くのは嬉しいものでした。
楽譜を見てすぐに1回で易しい曲は弾けるようになるのです。
最初のレッスンの後ノートに「ピアノはたのしい。なんでもならいたい。」と書いたのを覚えています。
それが今や、ピアノは物置き部屋に押し込まれ、息子が弾くことはありません。
手が、私に似て小さく、大きくならなかったことがつまづいた原因でした。
それでも高校1年生までは、なんとか続けたのです。
途中、私の病気と夫の逝去で、できなかった時期もありました。
中学受験にも私の病気のせいで失敗し、私は今度は大学受験に賭けるしかないと。
嫌な母親だったでしょうねぇ、息子は私にHPも作ってくれたりしたのに、進学のことばかりで。
ただね、夫の最期の言葉は聞けませんでしたが、「息子を頼む」ではなかったかと思っていたのです。
そう思うと、せめて独り立ちしてくれること、それには教育しかないと思い込んでいました。
東京大学を目指すよう仕向けたのも私です。
今ではメジャーな「東進衛星ハイスクール」のビデオを大量に購入しました。
当時(2000年代)はまだ嵩張るビデオテープが主流でした。後にDVDになります。
今も、当時の数学の長岡先生や物理の苑田先生は健在でいらっしゃるのを東進のHPで拝見。
学校の授業だけでは、到底無理と感じた私は、東大向けのテープを息子と選び購入。
夫は亡くなっても、遺してくれた生命保険金は、教育には惜しみなく使いました。
よくTVに向かって、リビングで勉強していた息子の後ろ姿を思い出します。
しかしながら、学校見学で見事に息子は「反抗」しました。
せっかく東大向けの勉強をしているのに、「なんで~??」「東京は人が多すぎる、嫌だ」
この頃には、あまり人の多いところには向かない性格を本人も自覚していたようでした。
仕方がないので、地元の国立大の「資格が取れる」医学部へ。
ここでは、教育費が安くついたのは、事前の投資と息子の努力でした。
これで現役合格してくれて、親の大きな役目の一つが、肩から降りた気がしたものです。
これは、我が家の話しですが、E子さん宅も2人の娘さんを東大に入れるつもりだったとか!
娘さんお2人とも、東大は残念だったけど、2大巨頭の私立大学に進まれています。
2人私立となると、学費がかなり大変だったとか。
そうでしょう、大学も増えて、教育費だけはどんどん値上がりしましたもの。
上手いこと、ご主人が海外赴任になり、その間お給料もよかったから、私立にやれたと、E子さん。
詳しいことは聞いてはいませんが、娘さんお2人は関東の県内の一番の進学校に通われていた模様。
東京のサピックスとかの塾で成功を収めた子には、「今、君たちがここにいるのはお母さんたちの狂気のお陰なんです。」と講師が言うらしいわよ。私たちも「狂気」だったのよ!
E子さんもそうだったと聞いて、同じような子育てをしたんだろうなと思いました。
彼女もやはりご主人の転勤でイギリス在住3年です。
娘さんたちも小中学生だったらしく、「綺麗なイギリス訛りの英語をしゃべる」と言ってました。
いいなぁ、灼熱のダラスとは大違いのイギリスの湖水地方だったらしい。
うちの息子は、英語も相当に受験期は勉強していたのに、しゃべれない。
母親の私に似たのよね、語学がダメなのに、文学部に行ったバカ者だもの。
これからは「英語」が話せることが必要条件になる仕事も多くなるでしょう。
というか、もうなってるよね。地方にいるから、わからないだけ?!
英語圏の人たちは、世界共通語だから、他の言語を学ぶ時間を別の勉強に充てられるよね。
日本語の習得に時間をとられ過ぎて、他のことがおろそかになってはいないだろうか、日本!
しかし、日本の文化、歴史の先に今の私たちはあるのです。
日本から、新しい何かが生まれるような余裕は、もうなくなっているのかなぁ。
勉強だけでなく、色々な特技を生かせる社会になってほしい
みんながみんな、勉強が好きなわけではない。
だから、その子の特技を、好きなことをして生計が立てられるような社会はできないものか。
ドイツの教育システムに興味があります。
あまりにも狂気の母親だったことを、後悔しているせいもあります。
色々な分野の仕事で、この人間社会は成り立っているはず。
農業、林業、漁業などの第一次産業、それから製造業、色々あって、最後がサービス業のはず。
だから、それぞれの分野のマイスター「(修行を積んだ)職人などの名人。巨匠。また、徒弟制度での親方」がいる社会もいいのではないかと。
学歴だけが、その人の象徴みたいなものではなく、それぞれの分野の専門家が重宝される国。
それが、こんな歳になった、子育ても終わった「おばあちゃん」の理想の国家像です。
今日、出かけてきたら、雨に降られましたが、ツバメが巣立っていました!!
近くには、鳴き声もするので、待ち構えて、多分子ツバメをパチリ。
こんなふうに、どんな動物も、親は子の独立のために必死です。
遺伝子に仕組まれた設計図通りに動いているのでしょうか。
親ツバメは、どうしているんだろう? クタクタでお疲れだろうね。
それが、脈々と続いているから、姿かたちが見られるのです。
彼らはまた来年、ここに来てくれるでしょうね? 迷わないで来てね~💛
コメント